1.シミュレーション全般についての講義


ここで言うシミュレーション(Simulation)とは、コンピュータ上での模擬実験のことを指す。

シミュレーションには、
・コンピュータ内で実世界のふるまいを再現するという意義[対象世界の観察]
と、
・対象世界のパラメータ値を変えることによって、ふるまいがどう変化するかを調べるという意義[対象世界の制御]
がある 

コンピュータ上でシミュレーションを行うためには、対象世界をどのようなモデルとして捉えるかが重要である。



離散事象シミュレーション
(Discrete Event Simulation)

「もの(の動き)中心」のモデル化

モデル化しようとするシステム内を「もの(構成要素:entity)」がどのように動くかを記述。
例:待ち行列モデル

「事象(の変化)中心」のモデル化

事象発生時、すなわち、システムの状態に何らかの変化をもたらす出来事が発生した時に、システムの状態がどのように変化するかを記述。
例:状態遷移モデル

シミュレーションの方法


・汎用言語(プログラミング)
(FORTRAN、C++、BASIC、Pascal、・・・)
・シミュレーション言語(システム)
(GPSS、SIMSCRIPT、SLAM、DYNAMO、・・・

SLAM U
(Simulation Language for Alternative Modeling)

A. Alan B.Pritsker 教授(Purdue 大)
開発 1979年 (第2Version は 1981年)

特徴

・離散型と連続型シミュレーションの両方が可能
・「もの中心」と「事象中心」の両方が可能
・FORTRAN(又はC)で記述されたユーザ記述の処理ルーチンとSLAMを組み合わせられる。
・現在、WINDOWS上のGUI環境で動作する「SLAMSYSTEM」は、「VISUAL SLAM」としてVERSION UPが成されている。


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